「雨が降っているね」
「さっきも言ってたじゃん」と僕は呟けた。幸子が聞こえないふりをして、また続いた。
「ほら、見て。空が泣いてるみたいじゃない」そう言いながら手を伸ばした。「ねぇ、凪くん」
「何?」
「私たち、また友達に戻ることができると思う?」ちょっとハッとした。「なんでそんな聞くんだ?」
彼女はそっと笑って僕を見た。「だって、私もう死んでいるよ」その一瞬で隠れた太陽が現れ、幸子の顔を照らした。すごく綺麗だなと思った。
ずっと幸子のことを高嶺の花のような人だと思っていた。でも今分かった、本当は寂しい人だった。人気者で皆に優しい幸子がずっと独りだった。
「ねぇ、凪くん。私の一番好きな花、知ってる?」
「紫陽花だよね」彼女は明るく笑った。「そう。特に青色の紫陽花」そして、沈黙になった。彼女は僕の隣に近づいて手を取った。その手は小さくて温かくて、ずっと握っていたかった。
「行かないでと言ったら、どうするの?」僕がそう言うと彼女の顔が悲しそうになった。
「ごめんね、凪くん。もう行かなきゃ」長い髪が揺れた。一粒の涙が彼女の頬を流れってた。太陽で輝いた真珠みたいだった。
ーーー
この物語どう終わればいいのか分からないのでこれで終わりにした。あと続きを書くかもしれない。私は完璧主義者だからつい「これ本当にいいのかな」とかよく思っちゃう。でもこの物語すごく書きたかった。
物語を始めた時一つのイメージがあった。若い女の子と男の子の切ない会話。
なんで幸子と凪という名前を付けたのと聞かれたら、別に深い意味がないです。
幸子が古い名前かもしれいけど可愛い名前だからそう付けたんだ。そして凪を決めた理由はない。ただいい響きがあったのでそれを選んだ。
花言葉で青色の紫陽花は色々な意味がある。でも一番好きな意味が「辛抱強い愛情」。そう考えて紫陽花を取り入れた。
これは私の初めての物語なので温かい目で見て頂けら嬉しいです。
Headline image by peterjlambert on Unsplash
小説の一節のような、切なくて素敵な物語ですね!お上手です。もし続きを書くことに決めたら、また共有してくださいね。楽しみにしています。 紫陽花は私も大好きです。梅雨の時期になるとよく咲いて、雨の風景ととてもよく合います。雨だとなんとなく気分が沈みますが、道端に紫陽花が咲いていると雨の風景に彩りが加わり、少し嬉しくなります。
@Sayuri 優しいお言葉ありがとうございます!訂正は本当に助かりました。文法が私の弱点です。