Japanese
幼少期の事故以来、私は一度も自由に走ったことがない。
競技のためでも、遊びのためでもなく、ただ衝動のままに駆け出すという経験は、私の人生には最初から存在しなかった。
それでも、長い時間をかけて「歩く」ことだけは取り戻してきた。松葉杖を使いながらではあったが、自分の足で地面を踏み、前へ進めるという感覚は、確かな前進だった。いつかは松葉杖なしで歩けるかもしれない。そう思える段階に、ようやく辿り着いていた。
しかし今月、その積み重ねは一瞬で崩れた。雪の重みで屋根が落ち、車椅子で移動していた私の上に直撃した。避けることも、構えることもできないほど、唐突な出来事だった。
それ以降、歩くことは不可能になった。
走れなかった人生に、「歩けない」という現実が重なっただけだとも言えるが、その重さは決して同じではない。
走ることへの憧れは、記憶よりも先に存在していた。草原を横切るように、目的もなく身体を前に投げ出す。ただそれだけの行為が、ずっと遠い夢だった。その夢は、今回の事故で完全に断たれた。
回復には時間がかかる。
制作中だった楽曲も予定通りには進まず、完成目前だった一曲は延期せざるを得なくなった。ただ、その代わりに、この喪失感を起点に新しい曲を書き始めている。形になるまでには、かなりの時間が必要だろう。
前進していたはずだった。
努力も変化も、確かに積み上げてきた。
それでも現実は、容赦なくそれらを無効にする。
歩けなくなったこと以上に、「もう期待できないかもしれない」と感じてしまう自分自身が苦しい。世界の色が、瞬きひとつで鈍い灰色に変わる感覚には、今も慣れない。
それでも私は、音を作り続ける。
失われた可能性の代わりに、表現だけは手放さないために。
4
これからどんどん技術も進歩するので悲観するのはまだ早いですよ。きっと、画期的な事がおこるはず!
私は麗奈さんの曲を聴いてみたいです。もし負担でなければ、いつかシェアしてください。
@yumiyumayume さん 温かいお言葉をありがとうございます。今は少しずつ前を向こうとしています。技術の進歩にも期待したいですね。
@Akiko さん 聴きたいと言ってくださって、ありがとうございます。 今回の制作中の曲ではありませんが、以前の 曲 は公開しています。 YouTube のリンクはプロフィールに載せていますので、よければそちらからご覧ください。