ためらわずに、ポケットにある懐中電灯を取り出さずに、エラリイはすぐに穴に向かった。心配していたポウは、気をつけろ、崩れ落ちるかもしれないとエラリイに警告した。「大丈夫」が言える前に、エラリイは躓いて、穴の暗闇に消えた。同時にみんなは「エラリイ!」と叫んで、穴に近づいた。ポウは小さな懐中電灯で足元を照らして、ゆっくり階段を降り始めた。第二ステップくらいにはテグスがあったに気が付いた。それで躓いたのだろうとポウは言った。壁に走っていたパイプの間に結ばれていて、人間の向う脛の身長だった。懐中電灯を使って、慎重に階段を降りった。階段の下でエラリイがいった。捻挫した足首以外、エラリイは無事だった。
エラリイを診察してから、ポウは部屋を少し調べることにした。部屋の大きさが十畳ぐらいし、全体がむき出しコンクリートし、天井にはたくさんのパイプを走っていたし、そして奥側には発電機みたいなことがあった。何もおかしくなったが、床を見ると、円弧を描くことに気が付いた。完全にきれいだった、まるで最近誰かそれを掃除したみたいだった。誰かがそこにいたに違いない。地下室のドアかな。
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