日本語を勉強するために日本語の音楽をたまに聞きます。そうすると音楽を聞いて歌詞を理解するのは結構難しいなぁと思います。それはなんでだろうかと考えたところ、4つの点が浮かびました。
その一、歌詞はもともと詩です。日常会話がなんとなくできる僕には日常会話じゃないからこそ詩的な歌詞が分かりづらいものです。
その二、歌手の発音がたまにきちんとしていないところがあることです。
その三、歌詞が意味不明のみならず、無意味なところもあることです。大好きなビートルズの意図的に無意味のアイ・アム・ザ・ウォルラスを思い出しますね。
その四、その曲があまり知らない文化に作られたものだということです。音楽はそれなりの歴史に含まれて作られたもので、特定の時代と場所で作られたものです。その状況がわからなければ、歌詞の意味が本当に理解することができないんじゃないかと思います。
考えてみると、ある曲にはこの点があるからこそ、よくできた曲じゃないかと思います。たとえば、歌詞に中級の日本語しかつかっていないなら、そんなに詩的で面白くはあるだろうかと思います。英語の歌だったら、意味深いちょっとわかりにくい歌詞のほうが僕は好きです。
一方では、やっぱり、わかりやすい曲も何曲も大好きです。でも、英語の曲だったら、単純だったとしても好きと完全にわかることができます。日本語だったら、自信を持って、この曲が芸術的に価値があるかないかと言えません。
では、それ全部を思って好きな日本語の曲について書きたいと思います。
アンジェラ・アキの「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」が大好きです。
15の僕に優しくアドバイスをするのを考えるのはすごく感情的に思わさせる曲です。もう、ちょっと恥ずかしいことだけど、聞くとちょっと泣きそうなほど感動します。
アメリカの音楽にはCountry Westernというあるジャンルがあります。まぁ、そのジャンルには何曲も好きな曲があるけど、どっちかというと、そんなに好きじゃないジャンルです。なぜなら、単純で「感情に操作的」(Emotionally Manipulative?) な曲が多いからです。感じさせるのはちょっと嫌なのです。(まぁ、例外は何曲もあるけど)
これに対して僕におもしろいことは英語の感じさせる曲が嫌でも、日本語の曲だったら、そんなに嫌じゃないかなぁということです。なぜでしょう。その手紙の歌は英語だったらそんなに好きじゃないでしょうか。
同じことを考えた方いらっしゃいませんか?
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私は、会話、映画、ドラマは英語で理解できるのですが、(もちろん、きついアクセントのものや法廷もの、医療ドラマなど特殊な表現が出てくるとわかりませんが)逆に英語の歌詞が一番聴き取りづらいです。だから、英語の歌で英語を勉強しようと思ったことがありません。おっしゃるように、英語の歌詞には日本語の歌詞と同じように誇張された表現があったり、日常会話で使わない言い回しがあったりして、日常会話を勉強している私には必要ないと考えるからです。でも、英語学習者の中には歌で英語を勉強するという方はたくさんいらっしゃるし、それを否定するつもりは全くありません。みんなそれぞれで、自分の好きな方法で勉強するべきだと考えます。そして、逆にCountry Westernは大好きなジャンルですw また、意味が全くわからなくても、キューバの音楽やボサノバなどもよく聴きます。そういう場合は言葉の響きを楽しんでいるんでしょうね、きっと。
最初から最後まで共感して読みました。こういう「感覚」の話題は私にはまだ英語で書くことは難しいので、感覚を順序立てて説明できるErsatzjelloさんの日本語はすごいと思いました。
私が最近よく聴いている映画監督兼シンガーソングライター、松野泉の「奈落」という曲に、
という部分があります。 母語以外の曲だと、この「声」だとか「音」だとかが 意味に邪魔されずに先に入ってきて、 母語の曲とは違う受け止め方ができる場合がありますね。
私は UK New Wave で育った世代なんですが、The Cure の歌詞はセンチメンタルだし、Bauhaus は大げさすぎて、これが日本語の歌詞だったらそれほど好きじゃなかったかもなあ、と思うことはあります。
@yumiyumayume 歌詞を勉強するのはそんなに効果的な勉強方法じゃないと同意します。仕事などしながらできることからするけど、聞きながら、知っている単語を拾い上げられば嬉しくて、もっともっと理解しようとするけどやっぱり難しいですね。Country Westernはわかりやすくて英語学習者にいいと思います。ユタ州は一応Westernのアメリカの「西」だからそのジャンルが好きな友達や同僚が多いです。人はそれぞれでいいですね。
@Akiko その引用はとても面白いと思います。やっぱり、音楽を聞くときに歌詞の意味を気にせず流れに身を任せるのもいいですね。正直言うと日本語の曲に聞くと大体そうします。でも、歌詞の意味は拾い上げられても品があるかないかアメリカ人の僕には全然わからないことを気づいて悩んでこの日記を書いた。同感だどうですね。不思議なことでしょうね。
そうですね、ただ、声や音が先に入ってくるからこそ、意味が純粋に分かるということもあるので、音楽は不思議ですね。私の場合は英語を勉強することも歌を聴くこと、歌うことも「出会い」だというふうに捉えていて、どっちが目的でどっちが手段ということはないです。 @Ersatzjello さんがアンジェラ・アキの歌と出会ったことも、すごいことだと思うんですよね、世界中にこれだけたくさんの言語と歌がある中で、特別な歌だというだけで素晴らしいので、品とか芸術的な価値とか自信とかは関係ないような気がしています。