西和翻訳:『簡潔な詩集』の第三目
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西和翻訳:『簡潔な詩集』の第三目

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ホセ・マルティ(スペイン語:José Martí)は1853年に生まれ 1895年に亡くなった、有名なキューバ著作家で、そして革命家ももあります。『簡潔な詩集』(スペイン語:Versos Sencillos)という本を書いたのですが、ここにはこの本から一編を選び、散文で翻訳あるいは解釈を書いてみました。原作に興味があれば、ここにスペイン語で読めます

 ホテルの廊下の悪習と仮面を嫌っている。月桂樹が茂った我が山である穏やかな騒ぎに戻っていく。この世の貧乏人と共にくじ引きしたいんだ。連峰の小川は海より喜ばせるんだ。

 虚しい人にはろつぼでキラキラ燃えてる柔らかい金を挙げてよ。そして俺には太陽が突っ込む永遠の森をください。土にした金を見たことがあるんだ、フラスクで騒々しい音を立ていて。鳩が飛ぶ時には連峰の方が良いと思う。

 スペインの司教は祭壇のために柱を探している。山にある我が神殿にはポプラの木は柱だ。そして絨毯は純シダで、壁はカバの木だ。さらに光は青空である屋根から来る。

 夜に我が司教は歌いにゆっくり出かける。松ぼっくりである車に一言もなく乗る。車を引くのは二羽の青い鳥だ。そして風が歌ったり楽しげに戯れ合ったりする。しかもカバの木もさやさやと音を立てる。

 我が石の寝床で優しくも深い夢を見る。ミツバチが口に触れ、世が我が身体で拡大する。朝の炎はバラ色・すみれ色・深紅に壁掛けを染め、繰型を輝かせる。クラリーンの鳥は山に一人で朝焼けに歌う。絹のような地平線は一気に太陽を捕まえる。

 目の見えない司教に、年取ったスペインの司教に伝えてよ。来るように、後で来るように!我が神殿に、この山へ!

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