クルピラ・第4話
Japanese

クルピラ・第4話

by

literature
fiction
adventure
fantasy
horror

第4話・大切なモノ

ハンターは何が起こっているのか分からないで、

「お久しぶりだら、人間め。」と、

ハンターの目の前に消てしまった大好きな娘のかわりに、クルピラがいました。

涙が流れて、ハンターはもう生きる気がなくて、言いました。

「もういいんじゃ、殺してもかまわない。でも、命のかわりに、娘を。」

しかし、クルピラは、

「いやだら。森の大切なモノ奪った人間め、

オレさまが人間の大切な者いただくぞら。」と言いました。

「いや、そんな! かわいい娘を! 耐えられない! 俺も殺してくれぇ!」と

ハンターは叫んだ。

でも、クルピラは、目が大きく、強膜が赤く、緑色の目が輝いて、

ただの一言を 「こ・ろ・さ・な・い」と囁きました。

突然、渦のように、ハンターの目の前に、消えてしまいました。

ハンターの娘は、もう二度と会うことはない。

終わり。

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